電気工事業登録について | アクシア行政書士事務所

電気工事業登録

電気工事業の登録

電気工事業の業務の適正化に関する法律により、電気工事業を営もうとする者(自家用電気工作物に係る電気工事のみに係る電気工事業を営もうとする者を除く。)は、営業所の所在地を、その場所に応じ都道府県知事又は経済産業大臣の登録を受けなければなりません。

また、5年間の有効期間満了後引き続き電気工事業を営もうとする者は、更新の登録を受けなければなりません。ただし、みなし登録事業者については更新はありません。
自家用電気工作物に係る電気工事のみに係る電気工事業を営もうとする者は、営業所の所在地を、その場所に応じ都道府県知事又は経済産業大臣に通知しなければなりません。

なお、特定営業所には、主任電気工事士を置かなければなりません。特定営業所については用語の定義をご参照下さい。
主任電気工事士となるには、次のいずれかの要件を満たす方になります。
・第一種電気工事士
・第二種電気工事士免状の交付後、3年間以上の電気工事の実務経験を有する第二種電気工事士
したがって、建設業許可では営業所の専任技術者や現場の主任技術者等となることができる電気工事施工管理技士は対象になりません

電気工事業登録が不要な電気工事

「電気工事業の業務の適正化に関する法律」の適用から除外される電気工事は次のとおりです。

1.家庭用電気機械器具の販売に付随して行う工事
2.軽微な工事

軽微な電気工事とは

1.電圧600V以下で使用する差込み接続器、ねじ込み接続器、ソケット、ローゼットその他の接続器又は電圧600V以下で使用するナイフスイッチ、カットアウトスイッチ、スナップスイッチその他の開閉器にコード又はキャブタイヤケーブルを接続する工事

2.電圧600V以下で使用する電気機器(配線器具を除く。以下同じ。)又は電圧600V以下で使用する蓄電池の端子に電線(コード、キャブタイヤケーブル及びケーブルを含む。以下同じ。)をねじ止めする工事

3.電圧600V以下で使用する電力量計若しくは電流制限器又はヒューズを取り付け、又は取り外す工事

4.電鈴、インターホーン、火災感知器、豆電球その他これらに類する施設に使用する小型変圧器(二次電圧が36V以下のものに限る。)の二次側の配線工事

5.電線を支持する柱、腕木その他これらに類する工作物を設置し、又は変更する工事

6.地中電線用の暗渠又は管を設置し、又は変更する工事

電気工事業者の義務

電気工事業者の登録を受けると、一定の義務が課されることになります。
主任電気工事地の配置以外の、主な義務の内容は次のとおりです。

・電気工事の業務を行う場合、営業所に絶縁抵抗計等の検査器具を備えつけなければなりません。

・営業所及び電気工事の現場に標識を掲示しなければなりません。

・帳簿を備付け、記録し、保存しなければなりません。

営業所に備え付ける検査器具

営業所に備え付けるべき検査器具は次のとおりです。

一般用電気工事のみの業務を行う営業所

絶縁抵抗計
接地抵抗計
抵抗及び交流電圧を測定することができる回路計

自家用電気工事の業務を行う営業所

絶縁抵抗計
接地抵抗計
抵抗及び交流電圧を測定することができる回路計
低圧検電器
高圧検電器
継電器試験装置
絶縁耐力試験装置(継電器試験装置及び絶縁耐力試験装置にあっては、必要なときに使用し得る措置が講じられているものを含む。)

掲示する標識の内容

電気工事業者として掲示する義務が課せられている標識については、次の内容を記載します。
掲示する場所は、営業所と電気工事の施工場所です。ただし、施工場所については、一日で電気工事が完成する場合はこの義務が免除されています。

登録電気工事業者の場合

氏名又は名称及び法人にあつては、その代表者の氏名
営業所の名称及び当該営業所の業務に係る電気工事の種類
登録の年月日及び登録番号
主任電気工事士等の氏名

通知電気工事業者の場合

氏名又は名称及び法人にあつては、その代表者の氏名
営業所の名称
法第17条の2第一項の規定による通知の年月日及び通知先

帳簿の備え付け

営業所ごとに備え付ける帳簿には次の事項を記載して記録しなければなりません。

1 注文者の氏名または名称および住所
2 電気工事の種類および施工場所
3 施工年月日
4 主任電気工事士等および作業者の氏名
5 配線図
6 検査結果
記録した帳簿は、記載の日から5年間保存しなければなりません。

用語の定義

営業所

営業所とは、電気工事の作業の管理を行う店舗をいいます。本店、支店、営業所、出張所等の名称いかんにかかわらず、実態として、その管理の業務を行っていれば、営業所に該当します。また、電気工事の契約の締結、経営管理等のみを行い、具体的な電気工事の施工に関する管理をすべて下部組織等に行わせているような本店等は、営業所に該当しません。

特定営業所

登録電気工事業者が、一般用電気工事の業務を行う営業所

一般用電気工作物

一般用電気工作物とは、電気工事士法第2条第1項(「一般用電気工作物」とは、電気事業法(昭和39年法律第170号)第38条第1項に規定する電気工作物(600V以下で受電、又は一定の出力未満の小出力発電設備であってその構内において受電するための電線路以外の電線路に接続されていない等安全性の高い電気工作物)をいう。)の規定する電気工作物をいいます。一般家庭、商店等の屋内配線設備等が該当します。なお、一般用電気工作物に係る電気工事を「一般用電気工事」といいます。

自家用電気工作物

自家用電気工作物とは、電気工事士法第2条第2項(「自家用電気工作物」とは、電気事業法第38条第4項に規定する自家用電気工作物(発電所、変電所、最大電力500KW以上の需要設備(電気を使用するために、その使用の場所と同一の構内(発電所又は変電所の構内を除く。)に設置する電気工作物(同法第2条第1項第十四号に規定する電気工作物をいう。)の総合体をいう。)その他通商産業省令で定めるものを除く。)をいいます。最大電力500KW未満の需要設備であり、中小ビル等の設備が該当します。

電気工事

電気工事とは、電気工事士法第2条第3項(一般用電気工作物又は自家用電気工作物を設置し、又は変更する工事)に規定する電気工事をいいます。

登録電気工事業者

登録電気工事業者とは、電気工事業を営もうとする者をいいます。
主任電気工事士の設置が必要です。
5年ごとに更新のお手続きをする必要があります。

通知電気工事業者

通知電気工事業者とは、自家用電気工作物に係る電気工事のみの電気工事業を営もうとする者をいいます。
更新のお手続きは不要です。

みなし登録電気工事業者

みなし登録電気工事業者とは、建設業法の許可を受けた建設業者であって電気工事業を営もうとする者をいいます。
主任電気工事士の設置が必要です。

建設業許可を取得している建設業者はみなし登録の手続きが必要です。
更新のお手続きは不要です。

みなし通知電気工事業者

みなし通知電気工事業者とは、建設業法の許可を受けた建設業者であって自家用電気工作物に係る電気工事のみの電気工事業を営もうとする者をいいます。
更新のお手続きは不要です。


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